今日はFileMaker Pro 16の不具合を仕様と宣言されたお話です。Webビューアへのドラッグ入力ができなくなりました。
いろいろ書きかけの連載記事を放りっぱなしで恐縮です。
バージョン16ではレイアウトモードでオブジェクトのレイヤーパレットみたいなのが出来ました。今まで不便だったのですね、処理付きのグループを個別に編集しようとすると全部無駄になる仕様でした。これがレイヤーパレットによってグループ解除しなくても個別に操作できるようになりました。これはいい。ということでアップグレードしようと思っていました。
念のために試用版を使ってみると他のぜんぜん関係ない部分で不具合に見舞われましたんです。Webビューアです。
ちょっと特殊な使い方かもしれませんが、Webビューア内に表示しているウェブページの入力欄への入力をFileMakerから行っているんです。各種フィールドをビューアの横に配置して、Webビューア内の入力欄にドラッグでぽいぽい放り込んで入力します。
なかなか快適に使っていたのですが、これがバージョン16で出来ません。
ドラッグして放り込んだ感触はあるんです。「+」マークも出るし、入力欄にカーソルも出るんです。しかし実際には何も入力されません。
「はておかしいな」と、何らかのエラーを疑ってキャッシュ削除したり再起動したり試しますがどうしてもドラッグ入力できません。
厭な予感がして「購入前の相談」という形でサポートに連絡してみました。そうするとバージョン14や15で出来ていたWebビューアへのドラッグ入力が「たしかに16でだけ出来ませんね」と確認していただき、こっちの環境による問題ではないことが判明しました。で「米国の開発元へ問い合わせます」という話になりました。
やがて忘れた頃にサポートの担当者様から連絡が来て「16の仕様だそうです」と最悪の結果を伝えていただきました。
FileMakerのサポートはとても親切ですが開発元は傲慢で恥知らずですね。どう考えても不出来ですが「仕様」と言い張りました。ということは、バージョン16であるかぎりドラッグ入力ができなくなった問題が修正される見込みはないということです。
バージョン16から採用されたレイヤーパレットの便利さとドラッグ入力できない不便さを天秤にかけ、少し悩みましたがアップグレードはしない方針となりました。
Webビューア内のページにドラッグ入力することがルーチン化しているような変わった使い方をしている人や会社はあまりないかもしれませんがとてつもなく不便になったのでこの情報を知るものとして上、ご報告申し上げます。