MainStage について書きます。MainStage 何それ。それは現場での実践を優先したApple製の音楽演奏用アプリケーションです。アイコンをパッと見ると釣り人か野球選手に見えますがギター弾きの絵です。
MainStageの概要
何ができるか
まずMainStageを何に使うのか、ここからです。ありとあらゆる使い方ができますから、自分が何をやるのか、それに応じてシステムを作っていきます。
ひとつはエフェクターとしての使い道です。ボックス型のエフェクターのほうが使い回しは楽で音も迫力ありますがステージ上でエフェクターだらけにするのが苦手とか、いろんなエフェクトを使い分けたりするときにコンピュータの力を借りると楽です。
ひとつはループの再生機としての使い道です。ループ音源を流したり止めたりします。
ひとつはループの録音機つまりルーパーとしての使い道です。演奏しながら時々録音してそれをループさせます。
ひとつはキーボードを鳴らしたり、あるいはキーボードそのものに変身させます。シンセサイザーということです。
ひとつにはトラックを並べて総合的に電子演奏を丸ごと担当させたりもできます。
つまり出来ることは・・・Logicなどの音楽制作ができるソフトを普段から使ってる人にとって MainStage が何か特別な機能を有するソフトではないとお分かりかと思います。
何ができないか
できないことは音楽ファイルを作成したり細やかな編集したりすることです。もちろんmidiを書き綴ることもできません。それらはDTMでやります。DTMソフトで作ったネタをステージで使うためのアプリということですね。
DTMソフトとの違い
べつにMainStageがあろうとなかろうとDTMでやれることは似たようなことです。決定的な違いは、MainStageにはタイムラインがないことです。だって編集できないですから。トラックはあります。トラックの操作はLogicでも同じようなことができますが、MainStageではmidi機器を使ってリアルタイムにエフェクターのスイッチングを行ったりできます。
もちろんLogicでもリアルタイムで操作できますが、基本マウスでちまちま操作する必要があります。ステージではそんなことは出来ません。細かい画面をのぞき込むのも不便です。多機能ソフトは多機能ゆえ使用するのが面倒です。現場で最も重要なのは操作をいかに簡略化するかです。MainStageの真髄はそこです。
Logic Pro のユーザーには特別にいいことがあります。Logicでチャンネルストリップを保存することができますよね。この保存したチャンネルストリップ設定をそのままMainStageに読み込んで使うことが出来ます。
要するにMainStageはLogic Proの機能の一部を抜き出したようなソフトなわけですね。Logic Elements という名でもいいくらいです。ところがElementsではない決定的なことがあって、それが「画面デザインができる」という点です。レイアウトを自分で作れます。自分専用アプリとして現場で使えるやつってことです。それ以外にもいくつかMainStageならではの機能があります。
弱点もあり
さて現場で使える凄いやつMainStageですが、あまりよくないところもあります。「買ってみたけど使ってない」って人も多いようですが、実際、取っつき悪いし、難しいところもあります。苦労させられることもありましょう。酷いときにはバグみたいな謎のトラブルに遭遇してどうにもならないこともありました。出来の悪い部分も持っています。
よいソフトですがトラブルを経験しているので手放し絶賛するわけにはいきません。付き合いかたにコツもあります。使ってきているくせに最近まで知らなかった基本部分ってのもありました。割と不親切でとっつき悪いし、ユーザー少なくてネット上にも情報が少ないですしね。で、MainStageについての何らかの記事があってもいいかと思い、普段はぜったいにやらないネタバレですがデジタル部活らしい「MainStageとの付き合い方」でも書いていこうかと、BaBaQue発売前にこの下書きを書きましたが下書きのまま放置していました。BaBaQueの多くはMainStageでできています。
詳細は次回
前置きが長くなったので続きは次回ということでおねがいします。
MainStage 3 – Apple Mac App Store
Logic Pro X – Apple Mac Ap Store
[ 次の記事 ] MainStageの優位点に続きました。