今日はLionにおけるQuickTimeの「再生の繰り返し」がグレイアウトするバグとその解決方法です。
それぞれのバージョンが絡んできますので前提を書いておきます。
まずOSはLionでバージョンは10.7.4です。
そんでもって、QuickTimeプレイヤーのバージョンは7.6.6で、どういうわけかQuickTimeバージョンは7.7.1ということになっています。
このQuickTimeプレイヤーはLion付属の出来損ないQuickTimeXではなく、Proキー使用が可能な本来のQuickTimeプレイヤーです。
Appleのサイトの非常にわかりにくいところに置いてあります。
普通の「QuickTime」ページや「Download」ページからはなかなか見つけられません。
→ QuickTime Player 7(Mac OS X v10.6.3 またはそれ以降)
はい。というわけで、Lion 10.7.4でQuickTime 7を使っているという環境限定エラーです。関係ない人も多いと思います。
症状
「表示」メニューの「再生の繰り返し」がグレイアウトして使用できなくなりました。
ここで「ループ再生なんて使わないからグレイアウトしてても気にならない」という人は関係ない話となります。該当環境でループを使う人はちょっと確認してみてください。グレイアウトしていて、使用できないと思います。
というわけで話を続けます。
さて、これはどういうことでしょう。ファイルが悪いんでしょうか。いろんなファイルで試したり再起動したりしましたが、完全に使用できません。
この怪現象、答えを先に書きますが、Appleのサポートコミュニティにてすでにこの話題が出ていました。
原因と解決策
このサポートコミュニティを読むとほとんど解決します。
いやしかしあれですね、この話題のタイトルが「QuickTime Pro」て。見つけられないでしょうが。見つけられたから良かったけど。
で、このサポートコミュニティによると、原因はLion10.7.4アップデートということです。
このアップデートにより「システム/ライブラリ/Frameworks/」にある「QTKit.framework」が置き換わり、それによてバグが発生したとのことです。
解決策は、10.7.4以前の「QTKit.framework」に置き換えればいいと。
米国のサポートコミュニティで報告されたようで、いやしかし、よく原因と解決策を見つけられるものですね。
解決策を示したページがなくなっている
解決策はわかりましたが、それを実行できないと意味ありません。
上記サポートコミュニティでリンクされたページを見てみますと、なんとページにアクセスできません。
解決策を記した米国サイトを紹介してくれたのはいいんですが、ページが開かなくてはどうしようもありませんね。かしこぶった人たちはリンクだけして「英語のサイト読めよ馬鹿」と偉そうですが、読めないですよ。
本当に賢くて優しい人が概要を日本語で報告してくれておりまして、そのおかげで私のような阿保にも、元ページが消えてどうしようもなくなった人にも、こうして問題の原因と解決策が示されたということとなりました。
10.6.8のQTKit.frameworkでは駄目
さて。とはいえですね。この「10.7.4以前のQTKit.framework」が手元にあればいいんですが、多くの人はないのではないでしょうか。私もありません。
TimeMachineで遡ってみよう!と張り切ってみましたが、最古のファイルが一ヶ月前でした。これでは古いファイルを手に入れられません。もちろんAppleのサイトなんかには置いてありません。
直前のQTKit.frameworkがありませんので、10.6.8のQTKit.frameworkと入れ替えてみました。しかしこれではQuickTimeプレイヤーが起動すらしてくれませんでした。古すぎたようです。
つまり必要なのは「10.7.4以前のQTKit.framework」というより、「10.7.4直前のQTKit.framework」というわけなのですねー。
直前のQTKit.framework
というわけでちょっと諦めかけましたが、いろいろと検索してみましたらですね。ありました。
世の中、というか、アメリカ、というか、日本以外はというべきか、心が広い人がおられるものです。
なんと親切にも動画つきの解決策を報告しておられます。最初は動画だけかと思ったんですが、必要ファイルのzipをダウンロードできるようにしてくれています。なんという親切。世のため人のためにがんばる人です。
権利がどうのこうのとか、小姑のようなミニパトのような神経症的人間に満ちている国内ネット界隈に辟易していると、こういうまともな情報に出会うと嬉しくなってしまいますねえ。
というわけでこれです。↓
How to restore Loop Quicktime 7 – Mac OS X Lion
このYouTubeページで、入れ替えるQTKit.frameworkの場所を丁寧にしています。必要ファイルのzipをダウンロードできる配慮までしてあります。
しかし先ほどのコミュニティページの反省を踏まえ、このYouTubeページが消えてしまう可能性を考えます。そうすると、このページを見とけ、だけでは不適切でありますので、ついでにzipのURLも書いておいたりします。http://dl.dropbox.com/u/12137203/QTKitframework.zip
ファイル自体も保存しましたから、上記ページがもしなくなってしまってダウンロードもできなくなれば対処を考えます。
というわけで手に入れた直前バージョンのQTKit.frameworkを入れ替えます。
場所は システム/ライブラリ/Frameworks/
アクセス権の問題か何かで、上手に入れ替えできない場合は、元々あったQTKit.frameworkをフォルダごとポイして(もちろん念のために別の場所にバックアップしといてくださいね)新たに、ダウンロードしたQTKit.frameworkフォルダを入れてあげればよろしいです。
全て完了
メニューに「再生の繰り返し」が復活しました。
よかったよかった。
QTKit.frameworkを直前のバージョンに戻したがために、予期せぬ他の部分で不具合が出るかもしれませんが、ちょっとしたことなら平気です。もし、ループ再生を諦めるほどの不具合が出てしまったらバックアップから戻しましょう。
コミュニティのページが消されていたのは多分システム関連のファイルをダウンロードできるURLを記したからでしょう。Apple的にもミニパト的にもこうした方法はよろしくないことであると思われますが、身を守る術のひとつとして私個人は肯定しています。ですが本気で叱られればもちろん速攻で対処します。
一番いいのは、このバグを修正したバージョンをApple自身がリリースしてくれることですが、すでにMountain Lionも発売されてしまっていますし、出来損ないのQuickTimeXプレイヤーが改善される兆しも全くありませんから期待できません。
丁寧な解説の上、ダウンロードのリンクまでして下さって感謝です。
今日たまたまこの現象に気がついたのですが、
貴サイトにたどり着いた御陰でわずか数分で解決しました。
ありがとうございました。
問題点の指摘も解決方法も、賢く親切な人々のおかげです。
ここに到達するまでは検索しまくってあちらこちら読みあさって、結構たいへんでした。
ですので、まとめておこうと思って書いたのですが、お役に立てて何よりでした。
しかしQuickTimeXが良くなる兆しもないですし、いつまでQuickTime7が使えるのか、先々不安ですね。