Adobe CS3を再インストールした覚え書き

手元のAdobe 各種CS3が起動できないことに気づきまして、IllustratorやIndesignなど CS3の新しいライセンス版を取得してインストールしましたがこれ結構たいへんでした

Penguin icon 2019年12月 追記 どうやらこの記事無駄になりました ページの下部へ ↓

CS3起動不可

使用しているMacOSは10.12 Sierraで、システムは古い環境から都度アップデートし続けたシステムです。老舗うなぎ屋のタレのようなこってり熟成システムで、起動もできないまったく使わない古いアプリケーションがまだ入っていたりします。仮想や別ディスクの旧環境へそのまま持って行く場合に使用するためもありますが、古いアプリケーションを希に起動したいときもあります。

CS3のアクティベーションサーバー停止で使用不可に

AdobeのCS3なんかは希に起動したりします。で、起動できなくなっていることに気づきました。Adobeのアクティベーションサーバーが停止され認証できなくなっていたんですね。

CS2のアクティベーションサーバーが停止したときはAdobeのサイト内に認証不要バージョンとそのシリアルが載っていました。これを「CS2をただでばらまいた」と受け取る人間が大量発生してしまったこともありましたね。CS3の対処はどのようになされているのでしょうか。

インストーラーをダウンロード

Adobeの対処ページがありました。アクティベーションできなくなったため、認証不要バージョンをダウンロードしてインストールしてくれというようなことが書いてあります。2017年には停止していたんですね。滅多に起動しないから全然気づきませんでした。

誠に勝手ながら、Creative Suite 3シリーズ/CS3シリーズ/Acrobat 8の各製品につきまして
技術的な理由により、旧来の認証サーバを停止する運びとなりました。
そのため、ご購入時のシリアル番号がご利用いただけなくなってしまいました。
※サーバー停止に伴い、電話認証サービスも終了しております。

CS3及びAcrobat8のライセンス認証について

ページ内にやりかたがごちゃごちゃ書いてあります。何だか面倒臭そうです。すっ飛ばしたいです。他を探してみましょう。探しますとこういうページがありました。

https://helpx.adobe.com/jp/creative-suite/kb/activation-fails-cs3-acrobat-8.html です。こっちのほうが判りやすい。

CS3 または Acrobat 8 アプリケーションをライセンス認証できませんか?「ライセンス認証 – 接続なし」または「インターネット接続が検出されません」など、ライセンス認証アラートが表示され続けますか?交換用のシリアル番号とインストーラーを入手する方法、またはアップグレードの特典を利用する方法については、こちらをご覧ください。

ライセンス認証エラーまたは接続エラー | CS3、Acrobat 8

まずこのページ内の「ログイン」ってところからログインして改訂版のシリアル番号をゲットする必要があります。ログインしている状態でリンククリックすると新規シリアルの取得というページに進みますので、CS3のシリアル番号を入力してインストーラーをゲットします。

CS3のシリアル番号?忘れたわ!

という人は、「元のシリアル番号がわからない場合: シリアル番号を検索するを参照してください」という一文に注目、これまでAdobeのサイトに登録してきた人なら、その一部が取得できます(古いソフトは登録していたはずなのに載ってなかった)

CS3はなんとか登録したシリアル番号を確認することができました。シリアル番号のメモが失われたものもいくつかあったのですかさずページ内容を保存します。

Adobeに登録もしていない、IDもない、シリアルナンバーわからないという人はがんばってインストールディスクを探しましょう。

こうして新しいシリアルナンバーと新しいインストーラーをゲットできました。これで全て上手く行くはずでしたがほんとうの地獄はここから始まります。

macOS 10.12にCS3をインストール

一般的な手順

一般的な手順は、ユーティリティフォルダ内にあるAdobe Installersフォルダを探します。この中に該当アプリケーションの「追加または削除」「アンインストール」みたいなエイリアスがありますから起動します。

まずアプリケーションのアンインストールを行い、後に新しいインストーラーを使ってインストールしましょうとのことです。

私は迂闊にも「はいわかりました」とさくっとCS3を削除したのです。関連ファイルも削除され、改めて新しいインストーラーを使ってインストールします。

うまく行かなかった

はい。インストーラーをダブルクリックしてもうんともすんとも言いません。インストーラー動きません。なぜか。OSが新しすぎて動かないのです。インストーラーは新しく作られたものであるにも関わらず旧OSでしかインストール出来ないという地獄です。

蒼ざめました。どうしようCS3はすでに消しちゃったよ・・・

ターミナルで

半泣きで検索しまくりましたら、解決策が書かれていました。どのサイトだっけ。忘れたけど内容はこうです。

  1. インストーラー Setup.appのパッケージを開いて、Contents/MacOS/Setup を見つけます。
  2. Setupをターミナルにドラッグしてリターンで実行します。

Setupが動き始めました。やった!インストールは粛々と進み、完了しました。ここでインストールしたのはIllustrator CS3です。

インストールできたので早速起動してみると・・・・起動できません。開いたかなと思ったらストンと落ちて消えます。

ユーティリティから再インストール

何度試しても起動しないのはどうやらインストーラーが真面目に仕事をしていなかったからのようです。ちゃんとインストールされていません。そこで、ユーティリティフォルダにまた新しく作られていた「追加と削除」を起動して、そこから再インストールをしてみました。

またインストーラーが粛々と動き出します。しかし今回はさっきと違う挙動が見られます。共有ライブラリの修復みたいなことをやり始めている模様。

私のアプリケーションフォルダにはCS2あたりからCS6までAdobeのいろんなアプリケーションが入っています。共通で使われるライブラリというか部品みたいなものもきっといろいろ入っているのでしょう。それらが影響し合い、インストーラーが混乱したのだろうと思われます。

で、インストーラーはダウンロードしたファイルですがインストールディスクであると本人は思っていて、昔インストールしたときのように自身をアンマウントしたり他のディスクを要求したりし始めます。

CS3のインストールに他のCS3やCS4のインストールディスクを要求される

インストールが中断され「AfterEffects CS4 インストールディスクをセットしてください」とか、他のインストーラーディスクを要求されるんですよ。手元にCSのいろんなバージョンのインストーラーを揃えておいてる人なんていますか。いないですよね。

CS3 AECS4を挿入してください
CS3 Illustrator CS4を挿入してください画面

アプリケーションのインストールディスクをファイルで保存しておこう!

何年も前にCS3か4か5か忘れたけど再インストールを余儀なくされた経験があって、そのときもCS3や他のCS4など、次々に「ディスクを挿入してください」と要求された経験がありました。そのときはすでにDVDドライブ二連装のPowerMacG4MDDをメインから外していたこともあってディスクの入れ替えがたまらなく面倒臭く「ええいくそ面倒やんけ。そや。全部ディスクイメージにしたろ」と思いつき、ディスクユーティリティを使って手持ちのインストールディスクを全部イメージファイルに変換してHDDに保存しました。

次々にいろんなアプリのインストールディスクを要求してくるときにイメージからマウントさせるとDVDドライブより読み込みも早いし大層効率良くインストールできることがわかりました。

そんな経験があるので、Adobeのインストールディスクはすでに保管用ストレージに存在しています。Illustrator CS3を挿入してください、CS4を挿入してください、AfterEffects CS4を挿入してください、次々に要求されるディスクをイメージからマウントします。

そんなわけで手持ちのインストールディスクをすべてイメージにして保存しておくことを強くおすすめします。これからイメージに変換するとすれば大変な手間がかかると思いますがやって損はないと思います。

というわけでこうして新しいインストーラーでのインストールは何となく上手く完了しました。

CS3 インストール完了

Illustrator CS3は起動したがInDesign CS3が起動できない・・

すべて上手くいったとほくほくしていたのですが、なんとこの手間暇かけた再インストールの果てに、InDesign CS3だけが起動できなくなってしまいました。いや、起動はするのですが新しく発行されたシリアルナンバーが「不正です」と弾かれます。

ID CS3 インストールは完了したのに
新しいシリアルが通らない

何度もやり直したり、何度も何度も番号を確認しましたが新しいシリアルが通りません。これどういうこと?これどういうこと?

またもや半泣きで検索しましたら、Adobeのフォーラムでも似た話が上がっていました。どなたかが同じ症状の果てに新しいシリアルが通らないことをサポートに知らせておられました。Adobeからの返事は「新しいと言えどもCS3インストーラーが対応しているのは当時の旧OSだけ。最近のOSでインストールが上手く出来からと言って知ったことじゃない。わしらは対処する気もないし助言もない。悔しかったら無限レンタル契約して最新のだけ使いやがれ。旧アプリ使うお前らなんかくたばっちまえ」と、いや、こんな酷い言い方ではないですが実質的に同じ意味のことを言われて放置されたようです。

認証サーバーを勝手に停止しておいてこの仕打ち、鬼畜生詐欺師と言われてもおかしくありません。

私もサポートに連絡していますがまだ返事をいただいていません。返事があればここに追記します。

※ その後
返事は貰えませんでした

ネット認証への不信感

さてそんなわけで、認証サーバーで認証しないと使えなくなるアプリを販売するということが如何に酷いことか理解出来ると思います。こうした方式が採用されてすでに永く経ちますが、最初から不信感を持っていました。実際にAdobe以外の手持ちのアプリケーションで複数のものが認証できず使用できなくなっております。起動しても認証サーバーに「接続中・・・」と固まってしまうものや「応答がありません。サポートにご連絡を」なんていいながらそのサポートURLも404。こういうのが増えてきております。旧OSでのみ使用することを想定?何を言うとるか。旧OSで動かそうにも認証サーバーが応答しないんだから使えないでしょうが。大企業だから安心?そんなわけありませんね。世界一の大企業Appleとか、大きさは知りませんがかなりでかくなったAdobeがやってることを見ればユーザーの都合など微塵も考慮されていないことが判ります。

実体がないものたち

認証だけでもこの始末、昨今はネット接続が根っこの部分で強制されるアプリも増えました。こんな仕組みに嬉々として大金払うユーザーのお人好しと合わせて、もうすでに資本主義への不信感にまで発展しとります。

話はぶっ飛びますが映画や音楽もそうです。実体のないクラウド上の作品を一盛りいくらで契約して享受するという風潮も文化殺しとして後々みんなが後悔することになるはずです。アーカイブの重要性はそれが失われたときに初めて気づくのです。失われることに危機感を抱くのはゴダールとわしだけですか。

「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」でジム・ジャームッシュは主人公に言わせましたね。「手遅れにならないと奴らは気がつかない」

手遅れになっても気づかない日本人はともかく、世界先進国の文明人たちが手遅れになる前に気づいてくれるよう願っています。

追記

コメントしていただいたことがきっかけで判明しましたが、Adobeがまたやらかしたようです。2019年12月、このポストで書いた内容、リンク先、すべて無効になっていました。CS3のインストーラーダウンロード、新しいシリアルの発行、ヘルプテキスト、問題解決の方法、すべてAdobeによって消された模様です。

ネットにしかブツがない、ネットで先方様サーバーにお許しいただけないと見ることも聞くことも使うことも出来ない実体のない幻の製品、こんなものだらけになり消費者の権利は最早消えてなくなりただ養分となって金品を毟られるだけのカモと化しました。文明文化は破壊され継続と歴史は無価値なカスとなりました。今や企業は過去を消すことすら厭わない傲慢に浸っています。

フランスとスペインの県境の山奥やその他各地に何万年も前の人類かその前の人が描いた壁画が今も残っています。彼らの描いた絵は畏怖と美に満ちた人類文明の証拠で、万年単位の文化の継続を果たした跡でもあります。人類の祖先に思いを馳せつつ、10年程度で無価値になる馬鹿みたいなものに依存したりムキになるのはもうやめようとつくづく思いましたでござる。

 

“Adobe CS3を再インストールした覚え書き” への10件の返信

  1. PCを買い替えてCS3を入れ直そうとしてダメだったのでググったところ辿りつきました。
    前PCではライセンス認証不要バージョンのCS3(DreamWeaver、Photoshop等)入手出来たのですがもう認証不要バージョンは配布してないのでしょうか・・・。ください。

    ライセンス認証エラーまたは接続エラー | CS3、Acrobat 8のリンクに飛んでも見当たらないですね。前PCの際にインストーラーを保存しておくべきでした・・・。

  2. コメントいただいて貼ってるリンクを確認したら・・・・リンク先の記事がすべてなくなって別のに置き換わってますね。Adobe、最低のことをやらかしたか。

    もともと「認証不要バージョン」というのはありませんで、奴らのサーバーで何らかの認証するのは必須でした。ついにすべての過去バージョンの認証をやめてしまったかのように見えますね。ちょっといろいろ確認しないと不明なことも多いですが、ページ改変してるし、情報にたどり着けないような措置をした形跡が。

    ライセンス認証とライセンス認証解除に関するトラブルシューティング
    https://helpx.adobe.com/jp/download-install/kb/activation-deactivation-help.html

    接続エラーの解決
    https://helpx.adobe.com/jp/x-productkb/policy-pricing/activation-network-issues.html

    いろいろ怪しいですねえ。「CS2のライセンス認証の問題」のリンクをクリックしたら

    ダウンロード可能なアプリケーション
    https://helpx.adobe.com/jp/download-install/kb/download-availability.html#main-pars_agenttext

    関係ないページに飛ばされるし。

    インストーラーがたとえあっても、認証できないなら新規インストールしたものは使えないかもしれません。

    ネット越しの認証という方式がどれほど悪意あることなのかはっきりしたように思えます。こんな悪徳を行う企業も、それを許してきたユーザーも、Adobeの代替ソフトをろくに開発できなかったソフトウェア各社も許しがたい。理不尽さに怒りがこみ上げますね 他社がこんな悪徳に追随しないよう祈るばかりです。

  3. 返信有難うございます。またわざわざご確認頂き有難うございます。以前ページのブックマークは残していたのですが形跡が無く、ググりまくった結果・・・・。辛うじてノートPCに入ってるCS3は起動出来たので騙しだまし使うしかないですかね。それもどうなるかわかりませんが。

    過去にかなりの金額で購入した製品を全く使えなくするとはホントに理不尽です。

  4. CS3を再インストールしようとしたところ、手元に残ってたインストーラーが破損していて、Adobeのサイトから再度ダウンロードしようとしたところ、どこにもないのでもしや消された?と思い、ネットをウロウロしていたところこのサイトに出会いました。

    「無駄になりました」=「サイトから消え去った」と理解し、おかげでもうウロウロしなくて済みました。

    たまたま、1年ほど前に、PCのファイルのバックアップをしていた事を思い出し、ダメ元で起動させたらこちらは壊れてませんでした。おかげでなんとか、再インストール終了。良かったです。

    今回の件で、CS3新インストーラーと新シリアルをDVD-Rに焼いたりして、大切に保管することにしました。このサイトのおかげです。

    Microsoftのofficeも2000までは、インターネットによるアクティベーションがなかったので、今でもなんとか使えますが(使ってないけど)、今後はクラウド上にあったから、いつでもダウンロードできるはずなんて思わずに、ダウンロードできた時点で、次はないかもと心することに決めました。

    本当にありがとうございました!

    1. バックアップがあってよかったですね!
      いつまでも あると思うな クラウドに。ということで手元にアーカイブしておくことの重要性を再認識できました。

  5. 最悪、現在のPC環境をVMwareなんかでパソコンを仮想化して将来使うしかないかもっすね。
    マシンスペックは今以上に必要になりそうですが(汗)

    1. Adobeの今回の措置は認証ではじいて使えなくさせた上にインストールもできなくしたということです。ですので仮想化していようと古い実機を持っていようと関係なく動かせなくなります。
      過去に遡ってまで使用を封じる悪質きわまりない行為だと思います。

  6. 少し言葉足らずで誤解を与えてしまったようですみません。

    もし、ネット認証不要バージョンをダウンロードできなかった方で、かつ過去に認証が通ったPCを現在も使用中の方は、そのPCを仮想化して備えるって意味でした(汗)

    にしても、買い切りバージョンではなく、月額バージョンへのシフトが進み、まさかCS3がこうなるとは…

    ほんとに悪質っすよね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください